日本酒の会 sake nagoya
「定例会」報告
日時:2025年6月20日(金)
場所:和食処 おか 1階(名古屋市中区丸の内三丁目)
テーマ:秘蔵酒
参加者:30名
今回のお酒(順不同)
銘柄 / 種別 / 使用米・精米歩合 |
製造 (産地) |
購入 価格 (容量) |
把握する 銘柄取扱店舗 |
参加者のコメント | 酒 № |
奈良萬 /純米吟醸 中垂れ無濾過生原酒 2024BY /国産米 ・ 53% |
夢心酒造 (福島県) |
3,960 (1.8L) |
酒泉洞堀一、吉田屋 | 発泡感がある。ブドウの香り、ライチの香りがある。しっかりした甘味と目の覚めるような酸味がある。キリッとした辛味もありスッキリした飲み口。最後はほろ苦さと共にキレていく。良く冷やして楽しみたい。 | 7 |
田酒 /純米大吟醸 斗壜取 2021BY /国産米 ・ 40% |
西田酒造店 (青森県) |
13,310 (1.8L) |
調査中 | 透明の酒色。微かにメロンの香りがある。アタックに辛味を感じるが、味わいは柔らかくきれいで透明感も感じる。ほんのりした甘味、バランスのよい酸味、広がりのある軽やかな旨味が、決して重くならないまったりとした味わいを作る。最後はほろ苦さを残し消えていく。 | 9 |
山三 /純米大吟醸 愛山 四割五分 無濾過生原酒 2024BY /兵庫県産愛山 ・ 45% |
山三酒造 (長野県) |
5,280 (1.8L) |
酒泉洞堀一、 吉田屋 | ごく薄い黄緑色の酒色。微かに発泡感がある。メロンの香り、ブドウの香り、ライチの香りがある。きれいな甘味とバランスの良い酸味がある。しっかりしたコクもあり、後味はスッキリしながら静かに甘味が漂う。 | 1 |
花陽浴 /純米大吟醸 磨き四割 無濾過生原酒 おりがらみ 2024BY /山田錦 ・ 40% |
南陽醸造 (埼玉県) |
7,920 (1.8L) |
酒泉洞堀一、 荒川商店 | おりがらみ。微発泡。パインの香り、桃の香り、ブドウの香りがある。上品でしっかりした甘味を酸味が支える。やや濃淳だが、ガス感が爽やかさを感じさせる。よく冷やして楽しみたい。 | 10 |
十四代 /純米大吟醸 龍の落とし子 2013BY /山形県長谷堂本沢産龍の落とし子80%、兵庫県特A地区三木市吉川産山田錦20% ・ 40% |
高木酒造 (山形県) |
- (1.8L) |
調査中 | 薄い黄金色の酒色。微かに熟成感がある。上品な甘味があり酸味とのバランスがよい。きれいでさらっとしており、微かな苦味がコクを感じさせる。エンドウ豆の香り、オレガノの香りがあるという意見、水っぽいという意見も。 | 5 |
十四代 /純米大吟醸 酒未来 2013BY /山形県長谷堂本沢産酒未来80%、兵庫県特A地区三木市吉川産山田錦20% ・ 40% |
高木酒造 (山形県) |
- (1.8L) |
調査中 | 薄い黄金色の酒色。微かに熟成感がある。ブドウの甘い香りがある。滑らかだがしっかりした甘味、穏やかな酸味がある。スッキリしておりキレ感も感じられる。よく冷やして楽しみたい。 | 6 |
飛露喜 /純米吟醸 2022BY /愛山 ・ 84% |
廣木酒造 (福島県) |
5,280 (1.8L) |
吉田屋 | 透明の酒色。杉の香り、リンゴの香り、キーウィの香りを感じる。甘味と共に辛味も強く、しっかりしたコクを感じる。スッキリとしており、引きも早い。 | 8 |
寫楽 /純米吟醸 一回火入 2022BY /兵庫県産山田錦 ・ 50% |
宮泉銘醸 (福島県) |
5,316 (1.8L) |
吉田屋 | ごく薄い黄緑色の酒色。僅かにカラメルのような香りがある。鋭い酸味の後にじんわりと甘味を感じる。その後きれいな旨味が現われ、くっきりした苦味を引きながらキレていく。ぬる燗にして楽しみたいという意見も。 | 2 |
而今 /純米吟醸 雄町火入 2022BY /雄町 ・ 50% |
木屋正酒造 (三重県) |
4,180 (1.8L) |
酒泉洞堀一 | 薄い黄金色の酒色。微かにカラメルのような香りがある。甘味、酸味と共にしっかりした辛味があり、スッキリ、さっぱりした飲み口。最後は苦味や渋味で締めくくる。 | 3 |
早瀬浦 /純米吟醸酒 限定生原酒 2023BY /山田錦 ・ 50% |
三宅彦右衛門酒造 (福井県) |
4,400 (1.8L) |
サケハウス | 薄い黄金色の酒色。ブドウの甘い香り、木のようなハーブの香りがある。甘味はさらっとしているが、濃淳でパワフル。最後にはしっかりした苦味・渋味があり、ほろ苦さが口中に残る。 | 4 |
(注)この評価は、単に参加者の感想を集計したものであり、他意はありませんので、ご了承ください
(コメント)
秘蔵酒お楽しみいただけたでしょうか。
流石秘蔵酒だけあってオフフレバーを感じるようなアイテムはありませんでした。一方で私としては似たものが多かったような印象でした。
さて、今回欧米系の方が2名参加され、採点表のコメント欄には、日本語だけでなく英語でもご記入いただきました。このため、改めて酒類総合研究所が発行する日本酒用語の標準的な英語表現を確認しました。内容を見てみると、甘味sweetness 酸味acid 辺りは一対一対応で腹に落ちますが、うま味はumami、savory taste とされ、勿論英語に対応する言葉がないにしてもそれで通じるのかな と思ってしまいます。
また、濃淳はrich and full taste、full body と記述されています。例えばワインで濃淳と言われるとイタリアにアマローネという摘果したブドウを少し干してから造るワインがあるのですが、そんなワインを思い出してしまいます。また、代表的な黒ブドウのカベルネ・ソービニオンのワインはメルローなどと比較すると色も少し薄めになり、濃淳という感じではないのですが、これこそがfull bodyのワインの代表的な原料となります。
お酒の言葉は、それぞれ、日本酒の世界、ワインの世界の中で位置づけられているため、異なった世界を対照させ、そこで同じ言葉を使うことは大変難しいことを改めて感じた次第でした。
閑話休題、これを作成している6月27日現在、次回の定例会の会場は決まっていないようです。次回の開催がいつになるかわかりませんが、またお会いできることを楽しみにしています。(T)
美味しいものイロイロ
お刺身3種
シュウマイ
ハマグリの吸い物
揚げ物2種
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