次に見せていただいたのが麹室。ここに千古乃岩の酒質の秘密「超醇麹」があります。
麹が35度〜37度に上昇する温度帯を早く通過させるのがみそ
雑味の原因となるアミノ酸を作るプロテアーゼが出やすい温度を嫌うためということでした。
麹の保温には羽毛布団が使われています、我が家の布団より気持ちが良かったですよ。

蔵の2階の様子です。床には落とし穴、じゃなくのぞき穴が明けられ「もろみ」を確認できます。
麹をタンクに落とし込むのにも使われるとか、写真の左の人物が杜氏の中島大蔵さんです。
もう名前からして普通じゃないですね、杜氏になるべくして命名されたのではないでしょうか。
東京農業大学では清酒酵母の研究をされ、造り一筋の人生と感じました。
それにしても、下のもろみ元気よく泡だっていますね。

さて、この元気の良いもろみを掻き回してみましょう。

画像をクリックすると、動画を再生します。(WMV形式 889KB)
あら不思議、あっというまに消えていきます。ほんの一瞬の出来事です。
やっぱり酒は生きてるって思った瞬間でした。

画像をクリックすると、画像とは別のタンクの動画を再生します。(WMV形式 464KB)
さて、十分に造りを杜氏さんに解説していただいた後は、いろんな種類の酒を利かせていただきました。
まずはこれもろみの上澄み、5日目、7日目、9日目と比べてみました。
5日目はカルピスのようでフレッシュ、
順にアルコール度数が上がって酒に育っていくのがわかりました。

蔵特製の三平汁も振舞われ、大吟醸をはじめ生原酒のにごり酒、しぼりたて生酒など数種をいただきました。

みなさん酒の話題に話が弾みます、瓶の本数をみればひとり4合くらい呑んでいるようです。
いろいろいただきましたが、いたずらに香りに振るのではなく、味をしっかり乗せ食中酒としてたくさん呑めるお酒ではないかと感じました。

この方が社長さんです、もちろん杜氏の大蔵氏のおとうさんです。
すごく気さくな方で、利き酒会ではいろんなお話を伺いました。
造りの方向性は社長が決めるのですか、との問いに「杜氏に任せている」とのことでした。

帰り道にはそうとう酔っ払っていました。
いつもながら、お昼のお酒は「効く」と何度目かの再認識をしたのでした。
(報告:O)