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日本酒の会 sake nagoya 「酒蔵見学」の報告

日程 2005年2月26日(土)
酒蔵 山忠本家酒造(愛知県海部郡佐屋町大字日置1813)
紹介 地酒屋サケハウス(愛知県海部郡七宝町下田西長代1335-1)

名鉄尾西線日比野駅下車、駅員一人の小さな田舎の駅。ホームに立つと遠くに多度神社が鎮座する養老山地を望み、その右先方には真っ白に雪を被った伊吹山がはっきりと確認できました。晴天とはいえ雲が多く風を冷たく感じるやや寒い日でした。

日比野駅午後1時集合。本日の参加者は女性4名を含む総勢11名の老若男女。徒歩にて田畑の中ののどかな道を酒蔵に向かいます。10分程で到着。今回の見学は究極の酒といわれる長期熟成酒の醸造や、酒造りの根本となる酒米の栽培にも大きな関心を寄せていらっしゃる山忠本家酒造さんです。
 
この蔵の醸す「義侠」は熟成を経た奥行きのある味を特徴としており、多くのフアンを魅了しています。昨年11月の定例会(テーマは燗酒)では義侠シリーズの『えにし・縁』を試飲しました。見学会前日の2月定例会では「義侠特集」をテーマに4種類を飲み比べました。

銘柄の「義侠」とは男気の意味です。由来は、昔は蔵元と小売商とが年間契約を結んで商売をしていましたが、明治になり酒の値が高騰した時、当時の蔵主が採算を度外視してまでも小売商との契約を守った事から、この時に小売商から贈られた酒名だそうです。

黒塀に囲まれた母屋、門には造り酒屋の看板であり新酒が出来た目印の杉玉(酒林)が掛かっていました。


門を入り来訪を告げると当家の主、山田明洋社長自らがお出迎えでした。蔵の会議室に案内され、山田社長の酒造りへの熱い想いと夢を拝聴し、見学前の蔵の概要説明を受けました。

昨年9月に刈り入れた酒米で仕込みを始め、今年の酒造りはほぼ終了(寒造り)しており、
タンク2本を残すのみでした。蔵見学の案内は杜氏の杉村洋さん(社員)が応対下さいました。

 

  • 「酒造りは米作りから」という信念から、酒米は兵庫県加東郡東条町特A区の「山田錦」にこだわり、木曽川の伏流水で入念に仕込んでいます。
  • 昨年は台風が例年に無く多発した影響で、酒米の作柄は最悪であり、出来は昨年の8割と今までの生産量からは大きな減産であったそうです。
  • 造られたお酒は、昨年秋に収穫した米で仕込んだ平成16酒造年度の新酒です。早いと9月の収穫が、昨年は台風の影響で遅れ10月の収穫でした。

[精米]

最初に精米所に入りました。


ここでは玄米を精米して白米にします。酒の出来、不出来を決める精米は自分の蔵で扱うのが信条で、80%が山田錦、10%が富山の五百万石、残り10%弱が二級酒、普通酒用の米を扱っています。
精米は、米の周りの部分に多く含まれるたんぱく質や脂質(雑味、旨みの原因となる)を削り取るものです。(精米60%→味わい深いお酒、⇔ 精米30%→綺麗なお酒)
精米歩合60%、50%、40%、30%の4種類の米粒を比較しながら見せていただきましたが、いずれも純白の澱粉質の高い粒揃いです。精米にかかる時間は60%で20時間、50%で2日、40%で3日、30%で1週間程度かかるそうです。小さくなればなるほど割れやすくなるため、時間をより多くかけて精米します。
精米所にも酒の神様「松尾様(松尾大社御守)」が貼ってありました。


玄米


60%精米


50%精米


40%精米


30%精米


そのあと、精米所に併設されている米倉に案内されました。精米中に熱を持って水分が少なくなっている米は、そのまま吸水させると米が割れてしまうので、空気中の水分を取り込み、玄米の状態まで含水率を戻すためしばらく保存されます。この期間を「枯(からし)」と言います。

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