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日本酒の会 sake nagoya 「酒蔵見学」(山忠本家酒造)の報告

とき:2005年2月26日(土)
酒蔵 山忠本家酒造(愛知県海部郡佐屋町大字日置1813)
紹介 地酒屋サケハウス(愛知県海部郡七宝町下田西長代1335-1)

[搾り]

日本酒の搾りには大きく分けて、機械式と手作業に分かれます。機械式の代表が薮田産業の「ヤブタ」と呼ばれる圧縮機を使う方法です。ここでも「ヤブタ」の自動濾過圧縮機が使われていました。濾布を通って濾過された液体が新酒となり、枠の間に残った固形物が酒粕です。

 

吟醸酒は、「吟醸蔵」で仕込まれます。

 

吟醸蔵の搾り機(佐瀬式)は手作業行われます。もろみを酒袋(9リットル)に入れ、それを槽(ふね)に積み重ね圧力をかけて酒を採取します。750kg仕込みで約200枚使用します。
酒袋を積み重ね自然に出てくる初酒を「新走り」、後半、搾りの圧力がかかって出てくる酒を「責め」、その中間の酒を「中垂れ」(中取り)と称し、夫々に味わいが違います。
長期間の熟成を行う「慶」「妙」は「中取り」を使用します。

 

酒になるにはトータル日数が関係します。純米酒は純米酒蔵(室温13℃)で25日、吟醸酒は吟醸蔵(6℃で止めて9℃)で30~40日の醗酵期間で出来るそうです。
温度が低いほど、もろみ日数がのびます。また、低温で仕込むと綺麗で端麗なお酒に、逆に温度が高いと幅の広いお酒に仕上がるそうです。

 

[滓(おり)引き][濾過]

搾りの後は「滓引き」です。「滓」とは上槽(しぼった)新酒をタンクに入れて1週間~10日間、静かに放置し下部に溜まった白い沈殿物をいい、「滓引き」とは、その上澄みの日本酒を取り出す(滓を除く)作業をいいます。「滓」はエビオス錠の臭いがします。
滓引き後の生酒はフィルターや炭の濾過を行います。

 

[火入れ]

出来上がった酒が腐敗しないためと、貯蔵中の品質の劣化を防ぐために、火入れ(60~65℃にお酒を加熱)をします。

 

[瓶詰め][貯蔵]

出来た酒は瓶詰めされて出荷を待ちます。温度管理された貯蔵庫(0℃と5℃の2種類)で保管されます。貯蔵期間中に香味の熟成がおこり、酒の味もまるくなってきます。古い物では35年前の物が寝ていました。

 

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