蔵の見学はこれで終了。母屋の玄関脇の部屋で、昨年2月、地元CATVが製作したDVDを見せていただいたあと、喜多酒造の代表的な銘柄を試飲させていただく。

<一番左が1。4銘柄を試飲>
- 新製品の「新酒生原酒冬の酒純米 びわ湖の冬」。こちらは、柑橘類の香りを少し含んだ含み香が感じられ、その後、きめの細かな甘味が口に広がるが、軽やかに引いていき最後は苦味で後口を締めくくる。
- 「無ろ過生原酒の純米大吟醸・夢吟河」。泡ありの14号酵母。一番のおすすめとのこと。華やかな香りや甘味、それに見合った酸がある。大吟醸だが辛味が強い。
- 「辛口純米吟醸」。泡なし14号酵母。日本酒度+14。軟水だが発酵経過を工夫し旨味のある辛口を目指す。アルコール度数も高く確かに辛いが、甘味や旨味もあり、最後は苦味や渋味が締めくくる。日本酒度+14という印象はない。
- 「新酒活性生にごり酒」。家杜氏に交代してから始めて純米にごり酒も造るようになったとのこと。甘い濁り酒ではなく、炭酸ガスのため一本筋の通った辛味がある。
全体として、ほどよい吟醸香と上品な甘味と酸味のバランスが良い。旨味もあるが全体に軽やかに仕上がっている。ある人が、「喜楽長を飲むと心が優しくなるのです」と言ったと聞くが確かにそんなお酒である。
試飲を終え、どのようなお酒を目指しているのか改めて伺ってみる。
「高品質で個性的な日本酒を造りたい。そのためにはしっかりした麹作りから始め、健全な発酵、強い酒質を目指したい。山廃、生酛もやってみたいが、まずどのような味、どのようなタイプのものを造りたいか杜氏と話をしているところです。商品の中での位置づけを考え、山廃、生酛という名前ではなく、味わいを第一に考えたい」

<お決まりの記念撮影>
私たちは、喜多社長さんの酒造りにかける熱い想いを胸に、本日の宿、料理旅館いたやに向かった。
最後になりましたが、喜多酒造社長の喜多良道様大変ありがとうございました。
(ここまで報告:T)
さて、到着したのはこちら「料理旅館いたや」さん。八日市前駅のすぐそばで、新鮮な湖国の魚料理や旬の山菜料理に期待が膨らみます。

とはいえ、時間はまだ午後3時過ぎ・・・、夕食にはまだ時間があります。参加者は近くの酒販店で地酒の調査をしたり、タクシーでとある所へ遠出するなどそれぞれの思いで行動です。

<寝酒はどれにしようかな>
待ちに待った夕食は、こんな感じ。地元のお酒とともに楽しみました。