運命のときは突然来た。同じ作りで酵母だけが6号と7号と異なるお酒を見つけたのである。ご存知のように6号は秋田の「新政」から、7号は諏訪の「真澄」から分離されている。この酵母の比較のため、始めて「るみ子の酒」を購入することとした。この比較については稿を改めるが、特に7号は渋みと深い味があり、今までこの蔵を避けてきたことの間違いを認めざるを得ないものだった。
さて、森喜酒造である。M氏から関西線で行くことは難しい旨のアドバイスがあり、氏と書斎派はずうずうしくも
はやしさんの車に同乗させていただき上野市に向かった。森喜酒造さんは名阪国道伊賀一宮ICからすぐ。江戸時代末期に建築された酒蔵である。到着すると「よくいらっしゃいました」とマスクの女性が迎えてくれた。
???いきなりラベルの「るみ子さん」登場である。るみ子杜氏は、さばさばした受け答えで我々を蔵の中に案内してくれた。
先ず洗い場、そして甑の前に案内された。そこで説明があった。
「うちには機械らしい機械は、放冷機ぐらいしかありません。すべての段階で人の手の温もりを大切に、人間味あふれる酒造りをしたいのです。」
確かに、エアシュータも蒸米を吊り上げる設備もない。当日も女性が、働いたが寒い日の洗米や米の運搬など大変な作業と思う。