top>活動状況>定例会2018年>4月

日本酒の会 sake nagoya 「定例会」の報告

日時:2018年4月20日(金)
場所:旬彩処かのう(名古屋市中区三の丸一丁目)
テーマ:「生酛(きもと)造り」
参加者:50名

 

今回のお酒(順不同)
銘柄
/ 種別
/ 使用米・精米歩合
製造
(産地)
購入
価格
把握する
取扱店舗
参加者のコメント
梅の宿
山風香 山香 生酛純米吟醸
備前雄町 ・ 60%
梅の宿酒造
(奈良県)
3,024
(1.8L)
オオタケ、 酒泉洞堀一、 地酒処くりもと ほか
ごく薄い黄金色の酒色。僅かな熟成感を伴うフルーティな香りがある。上品だが強い甘味があり、酸はやや少なめの濃厚な味わい。飲み込んだ後美しい余韻が続く。 11
旭興
生酛純米磨き八割八分 無濾過生原酒
とちぎ酒14 ・ 88%
渡邉酒造
(栃木県)
2,052
(1.8L)
富屋酒店
薄い黄金色の酒色。フルーティな香りや接着剤を思わせる香りがある。しっかりした甘味、支える酸味がバランスよく配される。旨味もしっかりしていて密度感を感じる。後半以降は意外とあっさり引いていく。 9
北島
純米生酛 無濾過生酒
愛山 ・ 70%
北島酒造
(滋賀県)
3,240
(1.8L)
富屋酒店、オオタケ 薄い黄金色の酒色。マスカットの様な緑を感じる甘い香りがある。厚みのある甘味とオレンジを思わせる酸味がある。アルコール感もしっかりあり、ボリューム感のある味の構成で最後は苦みのベールをまといながら消えていく。 6

生酛純米酒 28BY
秋田酒こまち ・ 65%
外池酒造店
(栃木県)
2,916
(1.8L)
調査中 薄い黄金色の酒色。僅かにリンゴの様な甘い香りがある。魅力的な酸が印象的でスッキリ爽やか。一方で辛味や苦味もしっかりしていて飲みごたえやキレを感じる。軽い飲み口の一本。 5
男山
特別純米酒 生酛純米
国産米 ・ 60%
男山
(北海道)
2,490
(1.8L)
調査中 ほぼ透明の酒色。フルーティな香りがある。爽やかjな柑橘系の酸が効いており、さっぱりしている。後半は微かな苦味を引きながらあっさり消えていく。 10
ちえびじん
生酛純米 一度火入れ
国産米 ・ 70%
中野酒造
(大分県)
2,700
(1.8L)
酒泉洞堀一 薄い黄金色の酒色。木の様な香りがある。甘みは低目で程よい旨みはあるが、水のようにさっぱりしている。後半心地よい苦みがしっかりした飲みごたえを感じさせる。酒中酒向き。 2
初孫
魔斬り 純米吟醸辛口 生原酒
山形県産米 ・ 55%
東北銘醸
(山形県)
4,320
(1.8L)
オオタケ ごく薄い黄金色の酒色。香りは低い。先ず日本酒らしい辛さを感じる。甘味や旨味は低くあっさりしているが、後半はアルコール感や苦味、渋味がしっかりしたコクを感じる。最後は綺麗に消えていく。 8
にいだしぜんしゅ
しぜんしゅ 生酛にごり
国産米 ・ 80%
仁井田本家
(福島県)
2,808
(1.8L)
酒泉洞堀一 白濁していてミルキーな香りがある。肌理細かいまろやかな甘味とフルーツを思わせる酸味がありバランスよく穏やか。その後力強い旨味が感じられ、最後は苦みを感じさせながら意外とすっきり消えていく。

1

竹雀
生酛純米酒 28BY
山田錦 ・ 70%
大塚酒造
(岐阜県)
3,564
(1.8L)
酒のさいとう、 酒の中島屋、 オオタケ 薄い黄金色の酒色。微かな熟成感と木の様な香りがある。甘味は少なめでやや酸味を感じる。旨味は冷やでは少し重く平板。燗上りするか温めて試してみたい。伝統的な日本酒のイメージ。 4
山陰東郷
生酛純米原酒 生酒 28BY
強力 ・ 65%
福羅酒造
(鳥取県)
3,240
(1.8L)
調査中 薄い黄金色の酒色。木の様な香りや香ばしい香りがある。しっかりした酸味と甘味があり、濃厚。強いアルコール感が辛さを感じさせる。気になる匂いがあるかも。 7
初孫
初孫の隠し酒 生酛純米原酒 別囲い
国産米 ・ 70%
東北銘醸
(山形県)
3,024
(1.8L)
オオタケ ごく薄い黄金色の酒色。微かな熟成感がある。強いアルコール感が厚みのある甘味やきれいな酸味を覆う。最後はしっかりとしたコクを感じる。伝統的な日本酒のイメージ。温めて飲んでみたい。 3
篠峯
生酛純米 二火
山田錦 ・ 60%/77%
千代酒造
(奈良県)
2,808
(1.8L)
富屋酒店 やや黄金色の酒色。香りは低い。よく切れた感じで力のある酸味を感じる。あっさりとして涼しげな印象。後半苦味や渋味が味を引き締めていくが少し味が淋しい。もう少しねかせて楽しみたい一本。やや匂いが気になるかも。 12

五味

特徴

(注)この評価は、単に参加者の感想を集計したものであり、他意はありませんので、ご了承ください

(コメント)
生酛の酒お楽しみいただけたでしょうか。生酛というと半切り(直径1~1.5m、高さ20㎝のたらい型の容器)に柔らかくなった蒸米や麹を入れ、櫂棒で歌を歌いながら擂り潰すあのシーンが先ず思い浮かぶ。
手元の本によると雑菌を繁殖させないため酒母に乳酸を取り込む方法は二つある。一つは酒母の中に乳酸を作る方法。この区分に生酛、山廃酛、水酛などが含まれる。もう一つは、酒母に醸造用乳酸を添加する方法。この区分に速醸酛、高温糖化酛などが含まれる。製造上この2つのの違いは生酛の方が製造期間が10日ほど余分にかかることと、アミノ酸の量が2~3倍多くなることぐらいのようだ。
なお、速醸系には醸造用乳酸を添加するが、その量は1ℓ当たり7㏄程度である。添加するといってもごく少量であるし、においもほとんんどないようである。
生酛系酒母、速醸系酒母とも乳酸をどのように酒母の中に取り込むかの違いで、優良純粋培養酵母(例えば協会酵母)を添加するかどうかの違いではないのでご注意いただきたい。
最後に生酛については個人的には何となく酸がきれいなような印象があるが、さてどんなものやら。生酛は山廃、速醸と比べてつまりどのように味が違うのか。またどなたか教えていただけるとありがたい。
さて、次回おテーマは「気になるお酒」。SNS、雑誌、うわさ、様々なところに気になる日本酒が登場します。バイヤーさん楽しみにしていますよ。(T)


今月のテーマは「生酛造り」。肴はマグロの中落からスタートです。さぁ、スプーンを持ってホジホジ♪(裏面もあります)


生酛って何だろう。気になったら調べてみましょう。


あさりと豆苗の鍋です。


天然真鯛の煮つけです。


華やかなテーブルになりました。


〆はあさりの鍋の出汁で雑炊。来月もよろしく!

戻る