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2006.2.19 初夢桜の天埜酒造さんに行ってきました。

 

今日は、ごとう屋さん、酒屋はやしさん主催の蔵元見学に参加させていただいた。
参加者は、飲食店さん2家族、ごとう屋さん、息子さん、お店の方、酒屋はやしさん、そして書斎派飲み人こと私である。

初夢桜の天埜酒造は、醸造業の盛んな知多半島中央部、半田市亀崎にある。
小規模ながら丁寧な造りを信条とし、毎年フレッシュなお酒を楽しませてもらっている。
平成17年6月の定例会に、天埜良彦さん、幹子杜氏夫妻に来ていただいたこともあり、今回、ごとう屋さんにお願いしお邪魔した。

JR武豊線亀崎駅で下車し、海の方にしばらく歩くと大きな建物が見えてくる。そこが天埜酒造さんである。天埜酒造は、嘉永元年(1848年)創業、全国新酒鑑評会で金賞6回受賞の蔵である。

敷地に入ってすぐの直営販売所に一同集合し、幹子杜氏に蔵の中をご案内いただく。

蔵は中庭をコの字形に囲んでおり、まず、室前で蒸米に麹をつけた麹米を見せていただく。
「蒸米に麹をつけたものです。少し食べてもらってもいいですよ」
なかなか麹米を見せてくれる蔵はない。
麹米は、比較的締まっておらず、総破精のようだ。多分本醸造クラスを作るためのものと思う。
次に釜場を拝見、いよいよタンクの並ぶ、蔵の核心部分に向かう。

「蔵は昭和34年の伊勢湾台風で、海水に漬かりました。食べものを扱う場所ですので消毒が必要なのですが、蔵の酵母を殺してはいけないということで、内側全体に石灰を塗り消毒しました。」
タンクの並ぶ、醸造場は独特の枯れた雰囲気である。書斎派は、麹が柱に付着し白くなっているのかと感心していたのだが大間違いである。
タンクの並んだ奥に空調の効く小さなスペースがある。ここが、蔵に数々の栄誉をもたらした。この吟醸酒を作るスペースで、夢山水の大吟、山田の純米大吟などが仕込まれていた。早速試飲させていただく。きれいな酒である。その後、本醸造(醸造中なのでまだ純米)を試飲させていただき最初の直営販売所に戻った。

そこには、この季節しか味わえない純米しぼりたて(ひだほまれ)、同(にごり)。山田大吟(BY16)、夢山水大吟(BY16)が並んでいた。
きれいな酒を心がけているという幹子杜氏の言葉どおり、
いずれもやさしくきれいで丁寧に作られたフレッシュなお酒であった。

毎日、名古屋城のお堀脇を通るのだが、桜の幹から樹液が溢れだしているのを見た。まだ、寒さが厳しい2月。しかし、春は一歩一歩近付いて来ている。

さて、今年の日本酒の会のお花見は4月2日。すがすがしく、フレッシュな初夢桜、是非春の晴れた空のもと、飲んでみたい酒である。

報告:T